院長ノート
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こんにちは。しみず内科 糖尿病・甲状腺クリニック院長の清水 辰徳です。
11月に入ってから、当院がある秋田市外旭川地区でもインフルエンザの患者さんが急激に増えてきております。例年より流行が早く、この冬も注意が必要な状況です。今回は「感染の仕組み」も踏まえながら、予防のポイントをお伝えします。
インフルエンザは“鼻・のどの粘膜”から感染します
インフルエンザウイルスは、鼻やのどの粘膜の細胞に付着して増えることで感染が成立します。
目から入るケースもありますが、圧倒的に多いのは「鼻と口から」のルートです。
つまり、
ウイルスを鼻・のどに“つけない”こと
ついてしまったウイルスを“排除する”こと
これが最も重要になります。
この仕組みを考えますと、基本的な予防策がなぜ効果的なのかが理解しやすくなりると思います。
感染予防策は「鼻とのどの粘膜を守る」ことに直結します
◎ 手洗い・アルコール消毒
手についたウイルスが、無意識のうちに鼻や口に触れることで感染が起こります。
手を清潔に保つことは、粘膜への侵入を防ぐ最もシンプルで強力な方法です。
◎ マスク着用
マスクは「ウイルスを含む飛沫」が鼻・口の粘膜に直接届くのを防ぎます。
特に人混みや医療機関では有効です。
◎ 室内の加湿
乾燥した粘膜はウイルスが付着・侵入しやすくなります。
適度な湿度(50〜60%)を保つことで粘膜のバリア機能が保たれます。
◎ うがい
のどに付着したばかりのウイルスを洗い流し、増える前に排除するのに役立ちます。
◎ 睡眠・栄養
粘膜免疫の働きを保つためには、十分な休養とバランスのよい食事も欠かせません。
こんな症状はインフルエンザの可能性
●急な高熱(38〜39℃)
●強い倦怠感・関節痛
●のどの痛み、咳
(●子どもでは腹痛・嘔吐のことも)
当院では発熱の方専用の待合室・診察室を設けておりますので、遠慮なくご相談ください。
※インフルエンザの抗原検査は発症後12時間未満ですと偽陰性(本当は陽性なのに陰性の結果がでてしまうこと)となる可能性があります。
インフルエンザワクチンの重要性
ワクチンは、
感染しても重症化しにくくなる
高熱や合併症のリスクを減らす
といった重要な役割を果たします。
接種後、効果が十分出るまでに約2週間かかるため、早めの接種をおすすめしております。
最後に
インフルエンザは「鼻やのどの粘膜から感染する」という仕組みをイメージすることで、日々の予防がより効果的になります。
気になる症状があるときは、どうぞ遠慮なくご相談ください。
皆さまが健康に冬を過ごせるよう、引き続きサポートしてまいります。